ハクセキレイを追いかけて

「ハクセキレイを追いかけて」アクリル画とエッセイを描きました。

「ハクセキレイを追いかけて」アクリル画

「ハクセキレイを追いかけて」2024ⒸSumiyo

 

「ハクセキレイを追いかけて」エッセイ

毎年、早春から春にかけて
近所をお散歩していると、

用水路や小川の水面で
ぴょんぴょんすばやく移動している
かわいらしい小鳥を見る。

スズメではない。
うぐいすでもない。

小さく華奢で
尾が白くて長い。

頭は黒く、腹はきれいな白。

買物の途中たまに
道でみることもある。

名前が知りたい・・・。

何年も前からずっと思っていた。

先日、雨の日に
コンビニの前にいた。

そーっと近づいても飛ばず、
マイペースで
ぴょんぴょんしているので

スマホの画像検索をしようと
追いかけた。

しかし、すばしこくて、上手に
ぴょんぴょん移動するので
距離がちっとも縮まらない。

「待ってえー。お名前教えてよう―」

と、だんだん小走りになった。

でっかい買い物袋を提げて傘を差し、
スマホを地面に向けて構え、

広い駐車場を
走り回るレインコート姿の人間を

コンビ二の客がガラス越しに、
車の窓越しに、
不思議そうに見ていた。

Googleの画像検索が
あんまりかしこくないのか

小鳥が小さすぎるのか、

濡れた地面のコンクリートと色が
同化しているからか
わからないけど

なんどやっても、

コンビ二前のゴミ箱の種類とか、
カラーコーンの値段がでてくる。

仕方なくあきらめた。
見物客にえへへと会釈して
帰ってからネットで調べた。

ハクセキレイという名前であった。

水辺に住む小鳥。

鳴声をネットで聞いてみたら

毎朝、窓の外にサラウンドで
響き渡るよく知っている声だった。

夏、
子供たちが網を持ってザリガニを
採っている家の前の用水路にも

ああ、住んでいるんだ、かわいいな、
と思った。

【追記】

絵を描くために
用水路の構造を知ろうと

のぞきこんだら、
橋の下の暗いところから

ばっさーっ!

とでっかい鳥が
大きな翼をひろげて
飛び出し、

頭上をかすめて
田んぼの方へ飛び上がった。

うわっ。びっくりー。

鷲?トンビ?鷹?
いや、
まっしろだから白鳥?!

と一瞬思ったけれど、
よく考えると・・・

いやよく考えなくても
いつもの白鷺だった。。。

何度もいうが

大きさが自分と近いから
びっくりするねんって。

いやはや、ナチュラルな
サファリパークやな・・。

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